Kotlin：Arrayの初期化～Androidアプリ開発の勉強中

 　Android Studio＆Kotlinを使ったスマーホ用アプリの開発について、覚えたことをメモしておきます。今回は、配列「Array型」の初期化方法です。


★Arrayを使う
　Kotlinでは、基本的に、変数の宣言時に、同時に初期化（初期値の代入）をします。配列「Array型」の場合は、複数の要素を、同時に初期化する必要があります。その方法をまとめました。


◎基本的な方法
　直接的に、要素をすべて指定する方法です。要素数が少ない場合は、これが簡単です。この宣言中では、配列の要素数を指示する必要はありません。

//要素を個別に指定して初期化 val array01: Array<Int> = arrayOf(1, 2, 3) //型を明示的に指定：Int val array02 = arrayOf(1, 2, 3) //型を自動指定：Int val array03 = arrayOf(1.0F, 2.0F, 3.0F) //型を自動指定：Float //contentToString()を使うと、すべての要素を一括で確認できる。 println("array01=${array01.contentToString()}") println("array02=${array02.contentToString()}") println("array03=${array03.contentToString()}")

◎要素が多いとき
　要素が多い時は、配列のサイズと初期値を与えて、初期化が可能です。下の例では、要素数が10個で、値がすべて0の配列を宣言します。サイズを（）内、初期値を｛｝内に書きます。型は{}内の値で決まり、この例ではIntになります。

//要素を一括指定して初期化 val array11 = Array(10) { 0 } println("array11=${array11.contentToString()}")

　インデックス番号ごとに要素の値が異なるときは、式を使っての初期化が可能です。{}内は、ラムダ式（Lambda expression）です。下の例では、インデックスi＝0～9の要素に対して、要素の値はi+1になります。

//要素を式で指定して初期化 val array12 = Array(10) { i ->     i + 1 } println("array12=${array12.contentToString()}")

◎サイズを後から決める
　サイズを後から決めたいときは、「lateinit」を使います。下の例では、後からサイズ（nn）が決まったところで、要素に値を代入しています。代入には、ラムダ式を使うと、一括で設定できて便利です。

//後からサイズや中身を決める lateinit var array31: Array<Float> val nn = 5 array31 = Array(nn) { i ->      (i + 1).toFloat() / nn } println("array31=${array31.contentToString()}")

◎他の配列を利用
　他の配列の値によって、別の配列の値を設定することもできます。下の例では、既存の配列の係数倍の値を、新しい配列の値としています。

//他の配列を使用して値を決める lateinit var array32: Array<Float> val k = 2 array32 = Array(nn) { i ->      array31[i] * k } println("array32=${array32.contentToString()}")

◎カスタムの型の初期化
　自分で定義した型を使った場合の、初期化の方法です。下の例では、要素ｘとｙを持つ、XyDataというクラスを使っています。最初の初期化の方法は、arrayOfを使って、個別に要素を羅列する方法です。

//Arrayについて：その２ //Array化するクラス class XyData(var x: Float = 0.0F, var y: Float = 0.0F) {      var memo: String? = null } //個別に要素を設定 val array61 = arrayOf(      XyData(1.0F, 2.0F),      XyData(2.0F, 3.0F),      XyData(2.0F, 4.0F) ) //forEachIndexedを使うと、配列の各要素にアクセスできる array61.forEachIndexed { i, dat ->      println("array61[$i]=${dat.x},${dat.y},${dat.memo}") }

◎ラムダ式による初期化
　ラムダ式を使った初期化もできます。インデックス番号の式として、以下のように書けばOKです。

//数式による設定 val array62 = Array(3) { i ->      XyData(i.toFloat(), 0.0F) } array62.forEachIndexed { i, dat ->      println("array62[$i]=${dat.x},${dat.y},${dat.memo}") }

◎applyを使った初期化
　直接には値を与えられない、クラス定義の（）外の要素については、applyを使うのが便利です。以下のようにすれば、要素memoも、まとめて初期化できます。

//applyを用いて引数外の要素を設定 val array63 = Array(3) { i ->      XyData(i.toFloat(), i.toFloat() * 2).apply {           memo = "memo:i=$i"      } } array63.forEachIndexed { i, dat ->      println("array63[$i]=${dat.x},${dat.y},${dat.memo}") }

以上終わり。